五十肩の はり(鍼)治療

(肩関節周囲炎が原因の筋肉の拘縮や強直の改善)

 

 

一般に、五十肩の病態はよく認識されていないと思います。

 

症状としては、肩関節を動かす事、例えば、ばんざいの姿勢をとる、

高いところのものをとろうとする、後ろに手を回したりするなどのうごきによって生じる痛みと、

じっとしていても痛い、寝ているときにも痛いなどの症状(病態が進行しているとき)があります。

 

上記症状は、ご存知の方も多いと思いますが、中高年によく発症し、

また、一つの病態だけでなく、慢性内臓疾患や頚椎の変形を伴って発症する事も多いようです。

(これはアタシの過去の治療経験からの診方です)

 

当然のことながら上記のことも考えて、

五十肩の症状だけを対象に治療するのではなく、

全身の状態を診て、はり(鍼)治療を行うべきだと考えます。

(この考えは、保険適用の同業者、そして保険のはり治療のためにはり治療の同意書を書く医師にはありません)

 

ですが、アタシの治療内容のすべてを述べると、とても長くなるので、肩関節周囲における五十肩の症状の改善について述べることとします。

 

腕を動かして痛む症状の多くは、年齢による退行変性を基盤とした(肩関節を構成する一部の組織に限局されず、軟部組織に広く及ぶ)いくつかの病態による症状です。

またそれは、肩関節周囲炎とも呼ばれます。

 

腕の可動範囲(正常に動かせる範囲)は、

肩甲骨の動きで約60度、肩関節の動きで約120 度 である事が、知られています。

 

それで、五十肩の症状において、肩関節周囲の治療としては、

肩関節内の筋肉の拘縮(こうしゅく)強直(きょうちょく)を改善します。

 

筋肉の細胞の寿命は、約三ヶ月です

 

はり(鍼)治療の効果である、良い条件で肩関節を構成する筋肉の再生を促せば、必然的に肩関節の稼動範囲は広くなり、

周囲組織の新陳代謝も改善され、それに伴う症状も改善されて行きます。

(筋肉の再生を促し良い組織を構成するには、拘縮と強直を起こしている部分に正確な刺鍼が必須であり、

そこにはり(鍼)の響きがあり=電磁誘導が起きて、

タンパク質の高分子化を中心とした組織の作り変わりが起きなければいけません)

  

 それで、よく、整形外科、整骨院で行われるシップ、局部の通電治療は、

対症療法的なものであり、

筋肉の細胞の、良いカタチの再生という視点で行われているとは考え難い感があります。そう考えるその理由は、肩関節を構成している筋肉や、周囲組織の、拘縮 強直(ひも状に固くなっている部分)の、診られる部分に正確に刺鍼すると

 こういう刺鍼は、ほんの少し(数ミリ)ポイントがずれると、効果はありません)

刺鍼後、即座に、角度にして30度くらいは動くようになります。 


この刺鍼は、レベルの下がった細胞の破壊を目的に刺鍼し、良いレベルの細胞の再生を促す事が目的です。

 (ただし、こういうはり(鍼)治療は、ある程度痛い治療になります)

 

それで刺鍼後、可動範囲を確保したら、それに伴うストレッチの指導をして行くと、不自由なく動かせるようになります。

 

  補足説明 拘縮(こうしゅく)強直(きょうちょく)

関節が他動的にも自動的にも可動域制限を起こす状態で、

関節包と関節包外の関節構成体である軟部組織の変化によって起きている、関節運動制限を、

拘縮(こうしゅく)と呼んでいる。

軟骨や骨など関節包内の構成体そのものに起因する関節運動の消失した状態を、強直(きょうちょく)と呼ぶ。

  病理的には、皮膚 皮下組織 筋膜 筋肉(特に筋繊維の石灰沈着) 靱帯 関節包等の、

病理学的変化 癒着したものと理解されている。

☀ ☀   ☀ ☀     ☀ ☀    ☀ ☀  ☀ ☀     ☀ ☀ ☀ ☀ 

 

アクセスカウンター