◆ 花粉症 蓄膿症など、鼻の諸症状に対する鍼治療

 

 

花粉症(実際には花粉症というのは病名ではなくスギやヒノキ、イネ科の植物の花粉や、ホコリ、ダニの死骸やカビ、犬猫などの毛によるアレルギー症状が鼻や目中心に表れた状態を指す)と、蓄膿症の症状は共通することが多く、実際のはり(鍼)治療も、この両者に対し同様の治療をする事が多いです。

また、花粉症と蓄膿症の両方を併発していらっしゃる方も多く見られます。

 

 補足として蓄膿症についても少し説明します。

鼻のあな(鼻腔(びくう))の周囲、顔面部と額にかけて、顔の骨に囲まれた副鼻腔(ふくびくう)と呼ばれる空洞(くうどう)があります。 

その空洞はそれぞれ小さなあなで鼻腔とつながっており、鼻の粘膜(ねんまく)がウイルスなどに感染したり、長年の喫煙で状態が悪かったりすると、

鼻腔と副鼻腔内面の粘膜に炎症がおき、炎症による滲出物(鼻水)が詰まり、炎症が慢性的に進展すれば膿(うみ)が副鼻腔にたまり、いつも鼻が詰まった感じがします。 

 

この両者に共通する症状は、鼻づまり、いつも鼻水が出るとか出やすい、

頭が重い、頭痛がおきやすいか、常に頭痛がある、口がくさいとか口の中が粘りやすい、などの症状があります。

そして、炎症による滲出物の鼻水を吸い込んだり、飲み込んだりするので、呼吸器や胃腸の症状も出やすい。

(咳がでやすい、痰が出る、食欲がなく胃炎になりやすいなど)

 

実際の鍼治療は、頭部の刺鍼、顔面部の刺鍼が中心になりますが、この症状は全身状態の影響も大きく、慢性的な肩こりや首残りの原因にもなりますので、その部分にも治療します。

また特に、脾(日足(ひたり)の極性)が強く現れている経絡(ツボの流れ)バランスのとき、症状はひどいように感じられます。

 

画像は、この症状のときによく刺鍼する治療点です。

 

花粉症 蓄膿症 顔面部における治療点
花粉症 蓄膿症 顔面部における治療点

 脾、日足(ひたり)の極性)が強く現れているときは、顔色が黄色っぽく、また呼吸器の症状、咳や痰、喘息傾向の症状、便秘がち、手足が冷えやすいなどの所見があります)

 

したがって花粉症や蓄膿の症状のある人の鍼治療は、全身状態をよく観察し、特にこの症状がひどくならないように、全身の血行の改善をうながし、

さらに、

慢性的な便秘があるときにひどくなる症状なので、便秘のはり(鍼)治療など、腹部、背部、手足の刺鍼も行います。

 

また、顔面や頭部の定期的な鍼治療は、副鼻腔の炎症を抑え、炎症により肥厚した粘膜を排出し、新しい粘膜が生えやすい(生え変わりやすい)状態を作りますので、先に指摘した症状も軽くなります。

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